2020年12月20日

水島新司先生引退

 漫画家の水島新司さんが引退を表明されたそうです。御年81歳? まあしょうがないだろうなあ。長年の活躍、お疲れさまでした。

 ファンの声はやっぱり「ドカベン」が多いようだけど、私はあまり「ドカベン」読んでないんです。もともと高校野球ってあんまり好きじゃないしな。やっぱり「あぶさん」ですね。実在の選手たちが出てくるのも面白かったし、特にパ・リーグが舞台になっているのが嬉しかった。断片的にしか読んでないのですが、いくつか記憶に残るエピソードがあります。

  • シーズン終盤の消化試合で、両軍毎回得点の大乱戦。ホークスのピッチャー(山内だった気がする)が打球に当たって退き、あぶさんがリリーフ登板する話。打者(落合?)を大きな外野フライに打ちとった。
  • ほとんど二軍暮らしの投手が、あるときローテの谷間で一日だけ一軍に抜擢されて、代打のあぶさんと対戦する。キャッチャーが檄を飛ばして投手を鼓舞する。そのあと、(経緯があいまいだけど)本塁突入してきたあぶさんを激しくブロックしたキャッチャーが吹っ飛ばされるんだけど、「これが一軍だ、覚えておけ」みたいなセリフを吐く。後日、その(実在の)二軍選手の知り合いの方が、よくぞ取り上げていただきました、と誌上にお礼を寄せられていた。んー、なんか別のエピソードが混ざってる気がするな。まあいいか…(キャッチャーが若菜だった気がする。ということは相手はファイターズ?)
  • 小学校に上がった長男景虎くんがケンカをして、「暴力はいけないんだよ」と諭された日の夜、あぶさんが判定に不満で審判を小突いて退場になって、パパだって暴力ふるってんじゃん、とはしゃいだ話。
  • オールスターゲームに出場した夜、二軍ぐらしでヤケ酒を呑んでいたブレーブスの今井雄太郎をあぶさんが訪ねて、今井の速球に折られたバットを渡して元気付ける話。
  • バファローズ(近鉄)の仰木監督の3つの夢は、ブライアントの特大ホームラン、野茂の三振、あぶさんの最年長ホームラン。ブライアントが豪快な三振をして、コーチが渋い顔をしているが、仰木監督は、これが野球のロマンだ、と譲らない。野茂は、あぶさんの顔面近くにコントロールミスした速球を投げてしまう。仰木監督はベンチから飛び出してあぶさんを気遣い、野茂を叱りつける。あぶさんは球界の宝だ、という話。
  • あぶさんは代打専門からレギュラーに昇格(?)して、ブルーウェーブの星野伸之と3打席対戦する。3打席目で決勝ホームランを打つ。ウィニングショットを投げさせるために、前の2打席でエサを撒いていた、という話。星野はなぜあんな遅い球でエースを張っているのか、ということも解説されていた。その時のキャッチャーは中嶋(現バファローズ監督)。
  • 1999年の日本シリーズで、ホークスはドラゴンズと対戦。あぶさんへのワンポイントリリーフに誰が行くか、という場面で、ブルペンピッチャーがみんな行きたがり、じゃんけんで勝った岩瀬が登板。20球の勝負の末四球となったが、山田(久志)コーチが「岩瀬を育ててくれてありがとう」とつぶやく。

 今読んだら、他にも懐かしい選手たちやシーンがたくさん描かれているんだろうなあ。

タグ:野球 漫画
Posted at 2020年12月20日 23:46:45
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